2008/04/18

Weissenbornの秘密

本物のワイゼンボーンとコナをそれぞれ一度弾いたことはあったが、あまりいい音ではなかったため、最近の中級コピーモデルと大差なしと決め付けてはいた。(昨年11月のCanopusのコメント参照。)
しかし、どうもBen Harperの音を聞いていると、レコーディング環境云々は別としても、伸びやかなサスティーンと深みのある音が出ている。その音は、どうしても中級コピーモデルでは出ず、モヤモヤしてもいた。
そんなところに、たまたま今回渡米する機会があり、懐かしのGruhn Guitarに立ち寄ったところ、これまた偶然だがWeissenbornのStyle3があるではないか。なんとも言えない雰囲気を漂わせていたので、思わずこれを試してみた。すると、完全に今までのモヤモヤがすっきりするような、抜群の鳴りと伸びやかなサスティーンが飛び出してきた。実はたまたま今まで試奏させてもらったものが悪かっただけだったのだ。(楽器は個体差は当然。)思わす購入しそうになる気持ちを、"4850ドル"(約49万)という値札で落ち着かせた。
で、ふと全体を見てみると、サドルにフレット材を使っているのに気付いた。サドル部分が金属のしっかりしたものだと、サスティーンがまったく違うようだ。ホロウネックばかりに目が行きがちだが、それに加えて金属製サドルによってサスティーンを稼ごうとしていた意図が見えてきた。
ワイゼンボーンの音は、
①ホロウネック構造でボディの鳴りを稼ぐ
②金属製サドルでサスティーンを稼ぐ
という2つがセットで成立しているようだ。
そういう見方で、コピーモデルを見てみると、意外にも高級モデルの中にもタスクか牛骨のサドルを使っているものがあるようで、そういうものを弾いた限りではアコギの音の延長線になってしまっていたように思う。
しかしBen Harperが使用しているAsherなど有名アーティストが使用しているものはすべて金属製サドルを使っており、今までそれらを弾く機会に恵まれず、そのことに気付かなかったようだ。
残念ながらうちにある2台はいずれも通常のサドルなので、どうもそのせいで伸びやかな音が出てくれないようだ。
さっそく金属サドルを探してみて試してみることにしよう。
どうなることやら。

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