超ご無沙汰でした。それもそのはずで、もうギターは買うことはまずないかな...って思ってましたし、そのつもりでいました。
Cordobaの安いエレガットを購入して以来、ガットギターの魅力を感じることはできたものの、ギターそのものがショボいだけに、思うように鳴らないし、どうしても気持ちいい音が出せなかったんですよ。自分の力量のせいと思い、牛歩ながら切磋琢磨してきたつもりでしたが、それでもストレスはどんどん溜まってしまい、やっぱりいいガットギターが欲しい!!と強く思ってしまったんですよね...。かなりの言い訳ですね。
ただ、エレガットにすべきかどうかは正直悩みました。バンドでライブで使えるものがいいなぁ...って、まずは当然思うわけですが、でもナイロンの音って結構繊細でして、スクラッチノイズを拾いやすいですし、サスティーンも減衰してしまうし、ピエゾでもコンタクトでもコンデンサーマイクでもイマイチ生とは違う感じがして、いいエレガットって本当に存在するのか?って不安もありました。まずはいいギター買って、後付でピックアップを付けるのがベストな気もしたんですが、基本はボサノヴァ弾き語りでしか使わないんで、ギターそのものにゴージャスな鳴りを求めてもいませんし、クラシックギターのいい音とは違う音を求めているんで、エレガットの方がロックやジャズの弾き手を前提にして作られたものが多数あるんで、思い切って「生演奏でも使える生鳴りのいいエレガット」という現実的ではないようなコンセプトのものを探してみることにしたんです。
いざコンセプトを決めたら、早々に探しはじめてみたんですが、意外にいくつか候補が見つかったんですよ。でも、エレガットなんで、一旦15万円程度の予算というしばりを設定して、さらに絞り込みました。
で、片っぱしからとにかく試してみたんですが、やっぱりなかなか気持ちいいのにぶつからない。2年前に候補に挙げていたYairiやYamahaも改めて試してはみましたが、音は悪くないし使い勝手も良さそうな感じは好感が持てたものの、なんか深みに欠けて、気持ちよくないので、やめました。Antonio Sanchezなどスペイン系も弾いてみたんですが、どうもイマイチ。もしかしてそんなもの、世の中にないんとちゃうか???なんて、正直挫けそうになりました。
なので、仕方なく、覚悟はしてたんですが、20万円以上のクラスにも検討対象を拡げてみようと、ネットで探してみたところ、たまたま偶然なんですが、Juan HernandezのSambaというエレガット(定価26万円相当)のものが中古であったんです!。予算の考えからしたら反則ですが、中古できちんとしてるものだったら、この手がベストやないかい!ってことで、居ても立ってもいられず、とにかく現物触ってみよう!と楽器屋さんを訪ねてみました。そしたらなんと、まだ売れずに残っているではありませんか!目的のものがあったら、もう弾くしかありませんって感じで、とにかく試してみました。音を出したとたん、生音がいい感じ〜。特に低音、小さめのボディから信じられないような低音がドーンと出てくれるんですよね。アンプにつないでも、結構いい音がでる。ただ、ここで冷静な自分がようやく顔を出して来まして、本当に完璧か?と自問してくるんですよ。そう言われると気になるもので、ちょっとしっくりこないところもない訳ではなく、音のバランスというか、4弦の音が少し大きいのが気にはなったんです。しかしそれが致命的か?と言われると、そういうわけではなかったですし、弾き比べた15万円以下のものに比べると断然いいモノであることは明白でした。2年前も思ったことなんですが、ガットギターの世界は購買層が違うんで値段も桁違いの世界だから、どっかで妥協するしかないと再認識して、思い切って買う事にしました。たまたまではありますが、なんとか最初に設定した予算内に収まってくれた訳です。
とはいえ、気になって仕方なかったんで、家に帰って、さっそく生音を試してみました。どうも弦が良くないのか腐っているのか、やっぱりちょっとだけバラバラな感じが気になってしまったので、まずは弦を手配しました。ここ数回Cordobaに張って、気に入っていたAugastineの青にしてみました。こいつは低音がドーンと来るんで、いい感じなんですよ。たぶん張り替えたら良くなるだろうという目算がすぐ働いたんですよね。とにかく届くまで数日待つ事にしました。で、Amazonのおかげで早々に届いたんで、早速張り替えてみたんですが、音は確かによくはなったんですが、いまいち音のバランスは解消されないし、高音の音の抜けがさらに悪くなってしまったんですね。そこで気付いたんですが、Augastineは、鳴らないラミネートボディで硬い音だったCordobaには合ってたのかもしれないですが、Sambaはソリッドボディな分だけトーンが異なり、音に柔らかさがあるし、フラメンコな音ですので、高音に煌びやかさのあるものがあっているように思えて来ました。そうなってくるとまたまた試してみたくなるわけで、今まで使った事のないものを初めて買ってみることにしました。SavarezというフランスのメーカーのNew Cristalというヤツですが、名前からして煌びやかそう!と妄想膨らませつつ、またまたAmazonのお世話になり、早々に入手しました。早速また張り替えてみたところ、これが恐ろしくドンピシャで、かなりいいです!低音ハイテンション、高音ノーマルというタイプですが、高低いずれもいい音してます。弦はこれで決まりですね。
やはりこのギターは結構ポテンシャル高いです。素直ないい音がします。トーンもはっきりしてて、クリアな音がします。すでに6年経過してはいるものの、まだまだいい音出してくれそうな感じもします。
生音はそんな感じなんですが、ではラインではどうかというと、こちらは思った以上に厄介でした。私は基本エフェクトを使わないんで、まずは素直な出音を試してみましたが、なんか冴えません。FishmanのPrefix Pro Blendというシステムが組み込まれてますが、コンデンサーマイクとアンダーサドルのピエゾという2つのピックアップの音をミックスできるというヤツですが、これがかなりの曲者なんですよ。ピエゾについてはかなり不安はありましたが、正直コンデンサーマイクをステージで使えるとも思えず、ミックスできると言っても相当制約されるはずで、まずはピエゾの音だけの出音を試すしかないと思って、イコライジングだけでいろいろとやってはみたんですが、なんか情けない音しか出ません。所詮エレガットはこんなものか…と思いつつ、せっかく高額払った結果が得るもの少ないとあっては悲し過ぎる...という感じで、ちょっとガッカリしてたんですよ。
でも、とにかく使うしかないということで、バンドの練習時に何度も繰り返し録音をしてみたんです。なかなかバタバタしてて、その録音をちゃんと聴いてなかったですが、改めて聴いてみたら、なんかそんなに悪くないんですよ。生音とは違って入るんですが、なんとなく使えそうな音が出てます。少しリバーヴを掛けてみると、さらに良くなる。かなり絶望しつつあっただけに、ちょっとだけ希望が湧いて来ました。
その後も、いろいろと試してみたんですが、ちょっとだけコンタクトマイクの音をミックスさせると、さらに良くなることもわかってきました。ただ、コンタクトマイクはステージでは使えないと思った方がいいので、あまり期待しないことにしてますが、近々ステージで試してみるつもりです。ハウリングしないようなら、コンタクトの音を少しブレンドしてみたいと思ってますが、クラシックの奏者と違って、ストラップつけて立って弾くスタイルなので、動き回ったら多分アウトだとは思いますが...。
そんなこんなで、諸手を上げて素晴らしい!とまだ言えないところはありますが、生音はいいのですし、ラインでもそこそこの音が出てくれそうなので、さらにステージで繰り返し試してみて、もう少し最適解を探してみます。
私がヘタクソなので、まだこのギターのポテンシャルを引き出せてないだけだと思います。とにかく筋がいいので、期待できると思います。いいエレガットです。
また試してみて、気が向いたら、何かコメントするかもしれません。
どうせ使い続けるつもりだったら中途半端なものは買わない方がいいということはわかってたつもりでしたが、残念ながらこれによりCordobaは練習用ギターとなりました。近々手放すことになるかと思います。仕方ないですね。
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